説目

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2023年8月28日月曜日

2023 山小屋修理(+唐松岳登山)

2021年社会学部卒 渡邉隆靖

 8月17日から20日にかけて、山小屋修理に参加してきた。17日の夜に山小屋に入り、18日は登山へ、19日に草刈り及び山小屋のメンテナンスを行い、20日に帰宅。少数精鋭での実施となったが、普段の山小屋イベントとは違うことにチャレンジ(一部暴挙を含む)するなど、充実した山小屋修理となった。
【参加者(敬省略)】
水嶋、宮崎、渡邉、(原田)
【作業内容】
・草刈り
・カビ対策(玄関壁・天井にカビキラー塗布、居住部分の壁・天井に逆性石けん(オスバン)塗布)
・布団乾燥
・シーツ洗濯、乾燥
・バルサン燻蒸(山小屋退出時)
※水源清掃は実施できず

8月17日(木)
 20:30八王子駅集合、宮崎さんの車で大町に向かう。もともとは金曜日の夜に出発する予定であったが、2人とも18日は休暇を取っていたことがこの数日前に判明したため、急遽18日に唐松岳に登ることが決まり、このような日程となった。渋滞知らずでいつになく順調に進み、西友で買い物をした後、日付が変わる前に山小屋に到着。
 先に小屋入りしていた水嶋さんが迎えてくださり、早速ビールで乾杯。サラダや野沢菜を軽くつまみつつ、明日明後日の予定を確認。1:00頃就寝。

8月18日(金)
 5:00起床、各自朝食をとり、6:00前に小屋を出発。途中で白馬乗鞍岳・白馬大池に向かう水嶋さんと別れ、登山口となる八方尾根スキー場へ。ゴンドラのチケット売り場に着くと、平日とはいえ既に行列ができていた。「割引券あったんだけど、スキーで使い切っちゃったんだよなあ」などと話をしながら並んでいたが、すると後ろに並んでいた方が話しかけてきて、なんと同様の割引券を持っているとのこと。5人まで有効ということで、ありがたいことに一緒に使わせてもらうことができた。
 7:20ゴンドラで出発。麓は明るいが、標高が上がるにつれガスが濃くなっていき、否が応にも昨年度の大遠見山行が思い出される。しかしリフトを2回乗り換え、八方池山荘に到着する頃には、青空が見える程度に雲が薄くなっていた。出発前に水嶋さんが「雨雲は私が引き寄せておくから」などと話していたが、これはもしかするのではと期待が高まる。
 7:55山荘発。なかなかのハイペースで木道を進み、30分ほどで八方池(第3ケルン)到着。だが空は怪しい。ピッチもそこそこに登り始めると、とうとう雨が降り出してしまった。「そうか、またなのか」と諦めて雨具を着るが、例のジンクスは健在のようで、今回は5分もせずに降り止んだ。徐々に雲が晴れ白馬連峰が現れる一方、反対側の大遠見方面はすっかり雲の中である。野イチゴゾーンを抜け、扇雪渓を横目に見つつ、9:30丸山ケルン到着。すっかり青空優勢である。
 だんだんと暑さが増す中、意外と急な登りを経て10:20唐松岳頂上山荘(分岐)、そして10:40唐松岳山頂に到着。素晴らしい眺望である。20分ほど達成感に浸り、渡邉に先頭を交代し、下山開始。
 頂上からすぐの唐松岳頂上山荘を覗く。今年は水不足だそう。宮崎さんは山バッジを買った模様、今後集めるらしい。そこからは集中しながらぐんぐん下っていき、1時間ほどで丸山ケルン到着。その後八方池のそばでピッチを挟みつつ、予定より2時間半巻きの13:00八方池山荘到着。山荘横の売店のソフトクリームに釣られる。山で食べるアイスはとても美味しかった。
 下山し14:00駐車場着、せっかくならと周辺の日帰り温泉を探し、「倉下の湯」というところへ。600円+貴重品ロッカー代100円也。営業中なのかやや不安になる外観であったが、露天風呂と2階のノスタルジックな休憩所が最高であった。
 温泉で水嶋さんと合流し、西友に買い出しへ。せっかくの少人数なので普段できない料理をと、道中メニューについて宮崎さんと話し合う。ニジマスの塩焼き、粉もの、焼きそばなどの案を差し置いて選ばれたのは「二郎風ラーメン」であった。水嶋さんに「お任せします」と言っていただいたとはいえ、思い返すと完全に暴挙である。登山疲れでハイになっていたとしか考えられないが、この時はそれしかあり得ないとさえ思っていた。ラーメンの口とはさも恐ろしく、何分ご容赦いただきたい。
 もやし3袋、カットキャベツ1袋、豚バラブロック400g、煮卵、こってり醤油ラーメン(生麺タイプ)、ニンニクチューブなどを購入し、小屋に戻るとすぐに調理開始。レンジでチャーシューを作ったことで、レンジ内のにおいが凄いことになってしまったが(後で水嶋さんがきれいに掃除してくださいました)、二郎風ラーメン(麺はひとり1.3人前)、焼き餃子、チンなす(レンチンしたなすにポン酢とかつお節をかけたもの)が無事完成。ラーメンどんぶりが初めて?本来の役割を果たした瞬間である。
 見た目は凄かったが、結果としては全員完食。水嶋さん曰く、「二郎系なるものは初めて食べた。始めはええっと思ったが、食べてみると野菜の量が多く、意外とすんなり入った」とのこと。個人的にはスープは少ないわ、麺はドロドロだわと反省点が多く、また味も当然似ても似つかない訳だが、なんとなくの雰囲気だけは感じられ、また山小屋でラーメンを食すという状況が楽しかった。全員腹が落ち着くまでビールが入らないという珍しい展開もありつつ、この日は23:00頃お開きに。

8月19日(土)
 7:00起床、胃もたれはなし。各自朝食をとり、順次作業開始。なお、今回は水源清掃までは手が回らないと判断し、周囲の草刈りと山小屋内のメンテナンスに注力することとした。
 まずはシーツはぎ・布団乾燥と草刈りから。電動草刈り機の威力たるや凄まじく、鎌で刈るのと作業効率が段違いである。原田さんも合流し、1時間半ほどで草刈りは終了。余談だが、渡邉が刈られたフキを夕飯用に集めていたところ、原田さんから「これも食べられる」とウワバミソウという山菜を教えていただいた。ひそかに増やしていたとのことで、ありがたく収穫させていただく。集合写真を撮り、原田さんはここで帰られた。
 続いて壁面などのカビ対策として、薬剤をペンキ塗り用ローラーを駆使し塗布。室内ほぼ全ての壁面を塗り終えたところで昼前に。シーツの洗濯・乾燥を残して作業終了とした。
 シーツをコインランドリーに持っていき、その足で昼食へ。これまた普段は行かない「わっぱら家」という蕎麦屋で、ざるそばやかき揚げなどを頂く。古民家的な内装も含めとてもよかった。その後はシーツ乾燥→薬師の湯→シーツ取出し→西友で買い出し→山小屋といういつもの流れ。
 まだ時間も早く、腹も減っていなかったので、ぼちぼちつまみから作り始める。ウワバミソウのおひたし、フキの煮物、塩だれ冷奴、残り物(煮卵、チンなす、サラダ、野沢菜)というヘルシーメニューで乾杯。「昨日と同じ人が作ったとは思えない」、「いや昨日も野菜自体は沢山あった」、「野菜しかないからカロリーゼロだ」といった言葉が飛び交う。ウワバミソウは食感が最高。フキもあく抜きはできており、皆ですじ取りを頑張ったことも相まってとても美味しく感じられた。
 第2弾として焼き餃子と埼玉名物肉汁うどん(豚肉、なす、長ネギなどが入った醤油ベースのつけ汁で食べるざるうどん)を作る。あっさり完食。第3弾として残っていたなすでチンなすを作り、食材を使い切ることに成功。またその傍らで原田さんお土産の高級焼酎、宮崎さんお土産の静岡の日本酒を頂く。どちらもとても飲みやすく、スルスル入ってしまう「魔法の水」であった。
 食事中の会話の中で、山小屋の歴史の話は印象深かった。畳が敷かれる前や和式トイレの話を聞くと、つくづく今の快適な山小屋しか知らなくて幸せであると思う。山小屋の将来にまで話は及んだ。この日も24:00前には就寝。

8月20日(日)
 7:00起床。朝食をとり、テキパキと撤収の支度をして9:00前に出発。しかしすぐにバルサンの炊き忘れに気付き、宮崎車戻る。玄関及び1階で炊き、あらためて帰宅の途につく。ツルヤでお土産を買い、高速に乗るも、前の車が不規則な動きをし、誤って長野方面へ。東京から更に遠ざかる。直近のICも20km先と遠く、そこから戻るよりはと上信越道と関越道で帰ることに。
 今回は始めから終わりまで新しいことが多く、新鮮な山小屋修理であった。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

写真アルバムはこちら

2023年8月26日土曜日

白馬大池に行ってきました - 水嶋会員

1987年数学科卒 水嶋一郎


 山小屋修理のついでに栂池ロープウェイを使って白馬乗鞍岳・白馬大池まで散策に行ってきました。
 8/18(金)5:50山小屋発。白馬駅前で八方尾根から唐松岳に向かう宮崎君・渡辺君と別れ栂池高原に向かう。6:30栂池のゴンドラ乗り場有料駐車場着。ちょっと早く着きすぎた。7:00動き始めたゴンドラに早速乗車、ロープウェイ乗り場に向かうロープウェイには人数制限があるのでヒヤヒヤしたが幸い7:30の始発に乗車できた。登山の場合は早めに駐車場に着いた方が良さそうだ。残念ながらロープウェイは霧の中、展望は期待できないかと思ったが終点では雲を抜け晴れた。7:35自然園駅着。稜線は雲の中だが登山道は晴れている。ビジターセンターまでは車も通れる広い道で観光客も多い。10分ほどで栂池自然園入口に着く。ここから登山道に入る。天狗原まではトラバース気味の登りで思ったより高度が稼げない。登山道脇に水が流れ、場所によっては登山道にも水が流れ涼しくて快適だった。天狗原直下は岩のゴロゴロした歩きにくい登山道になる。湿原手前の乾いた広場で一本、雲の切れ目から唐松岳・鹿島槍ヶ岳が見える。この天気でこれだけの展望が得られれば上出来だ。岩場を登ると広々とした天狗原に出る。水量豊富な高層湿原で水が澄んでいる。木道が整備され快適な登山道だ。白馬乗鞍岳が目前に迫る。火山性の岩がゴロゴロした急登である。長く太いロープが登山道に垂らされているが、つづら折れの登山道を登ると何回もロープを跨ぐことになりかえって邪魔だ。急登を登りきると北アルプスには珍しい溶岩で覆われた平らな乗鞍岳山頂に着く。ハイマツが文字通り地を這っている。山頂のケルンを過ぎ少し下ると白馬大池が見える。山頂より景色がいいのでここで一本。休憩もそこそこに白馬大池に向かう。池端を進む道は溶岩が重なり不安定で歩きにくい。池の水は青々澄んでいる。白馬大池火山の噴出物でせき止められてできた白馬大池には流入する河川はないが豊富な雪解け水をたたえている。山小屋を過ぎテン場を回り込むと砂浜の岸に出る。標高2400m近い稜線とは思えない静かな池を眺めながらのんびり行動食のパンを食べる。岩場を慎重に下り天狗原の湿原で一本。自然園入口には昼過ぎに到着した。時間に余裕があるので自然園の湿原を見学する。花の盛りは過ぎたようで少しさみしかったが、貧栄養の湿原にはモウセンゴケがべた一面に生えていて一見の価値がある。案合図を頼りに木道を進む。大きな沢を越え奥の湿原への坂を登る。思ったより時間が掛かってしまった。白馬三山の展望は雲の為あきらめ延命水の水場で引き返す。延命水という名前から岩の間からしみ出すわき水をイメージしていたがただの沢だった。観光客風のカップルが「その水飲めますか?」と不安そうに聞いてきたが、私がペットボトルに汲んでグビグビ飲んで見せたら安心して飲んでいた。女性は「冷たくておいしい~、ペットボトルに入れたーい」と男性にねだっていた。お幸せに。ビジターセンターに戻る途中宮崎君から下山の連絡があった。ちょっとのんびりしすぎた。大急ぎで下山する。14:00のロープウェイに乗り、14:33ゴンドラ終点着。宮崎君から連絡のあった倉下の湯に向かう。カーナビに従い15分ほどで倉下の湯に到着、宮崎君たちと合流した。
自然園駅 7:35→8:30 天狗原直下 8:36→9:32 乗鞍岳を過ぎる 9:36→10:00 白馬大池 10:14→11:24 天狗原 11:31→12:17 自然園入口
自然園散策(12:22~13:43)→13:50 自然園駅

天狗原直下の広場から鹿島槍を望む
白馬大池から小蓮華岳方面を望む
日本庭園のような天狗原湿原
栂池自然園の木道

 山小屋修理については渡辺隆晴くんが報告を書いてくれる予定です。ジロー系インスパイアラーメン山小屋軒など盛りだくさんな内容になると期待しています。

写真アルバムはこちら
(山小屋修理の写真も含んでいます。)

2023年8月4日金曜日

2023「シルバーの集い」開催のご案内

 本年度も理岳会「シルバーの集い」食事会が開催されることとなりました。

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日時:9月15日(金)16時から

会場:日比谷サロー(日比谷公園内) https://hibiyasaroh.jp/

参加ご希望の方は8/25までに世話役:竹内俊樹(‭080 3002 6794‬、s.ta.ke.324@gmail.com)宛ご連絡ください。

参加申込み頂いた方には食事会の詳細を記載した印刷物を8月末を目処に送付させていただきます。


高田夫人、古市先生夫妻、上間夫妻、河原洋会員、鈴木茂会員、河原進会員、竹内会員、内田宏会員が参加される予定です。