説目

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2025年5月10日土曜日

谷川岳雪上訓練

2017年 物理学科卒 江藤 開

5月2日〜5月4日に谷川岳雪上訓練に参加してきました。
前回の「雪辱」を果たす「雪上」訓練としたいところでしたが結果は……
【参加者(敬称略・順不同)】
現役:   北條、高木、近内
理岳会会員:江藤、村岡

5月2日
ニュースでは最大11連休とうそぶいているが、カレンダー通りに休めるだけでも大変ありがたいものである。しかしながら、現地の天気予報は晴れとは言っているものの、この日の首都圏は強風が吹き荒れ、少々不安になる。
この日の夜、私は村岡君の車に便乗し土合へ向かう。到着は日付が変わる頃であった。
現役組はというと、夕飯に手間取ったのか、終電に駆け込み寺よろしく飛び乗って池袋を出発したようだ。21時ごろ到着、我々が着いた頃にはすでに夢の中であった。

5月3日
現役たちに差し入れを託したものの、参加人数が想定より減ってしまい、若干荷が重くなってしまったかもしれない。申し訳ない。
朝6時半、気持ちのよい快晴の空のもと土合を出発した。昨夜の雨で沢の増水が懸念される。湯檜曽川沿いにはちらほらと雪が現れ、今年は雪上訓練らしくなるのでは、という期待が持てる。
西黒沢に差し掛かると、かなりの増水であった。私が現役だった頃にはまだコンクリート橋の残骸があったように記憶しているが、今や跡形もない。結局、足首までは浸かった。一ノ倉沢に至ると、雪渓がぎりぎり上を歩ける程度に残っていた。
巡視小屋に着く頃には、少々汚れてはいたものの、設営には充分な残雪があり、手早くテントを張る。しかしながら、芝倉沢の雪渓は明らかに薄く、斜面も崩壊気味だった。無理せず夏道の旧国道を選択する。国道上には道がぎりぎり隠れる程度の雪が残り、常にトラバースを強いられる状態。現役にとっては良いキックステップとピッケルワークの練習機会となったようだ。
苦労して旧国道と芝倉沢の交点までたどり着いたが、あまり雪の状態は良くない。古くはない、土混じりのデブリに溢れていた。そこからは見えないが、雪上訓練場所もあまりコンディションが良くないだろう。ここ一週間での気温上昇でかなり崩れたことが見て取れた。
芝倉沢を進み、曲がり角から稜線を見たところ、雪渓が切れており、雪上訓練をするだけの斜面もないことがわかったので、引き返すことにした。ついに今年も雪訓場にたどり着けなかった。残念である。
キックステップ、アイゼン歩行、懸垂下降などのロープワークを練習しながら下山する。わずかとはいえ、雪上技術のトレーニングにはなった。
夕飯は現役お手製のカレーだった。山で一回でもカレーを作った事があるなら分かるあの苦労、それを知っているからこそ、ありがたさが身にしみる味であった。

5月4日
現役たちにとっては初めての雪上での野営。寒さに震えた夜だったらしいが、それもまた良い経験だろう。朝食はやはり恒例のマルタイの棒ラーメン。鍋底に残ったカレーの記憶とともに完食。
安心して滑り落ちる事ができる長い斜面もないので、この日はのんびりと過ごし、撤収を開始した。
設営地の雪の融け具合を見れば、たった一晩で雪渓がさらに縮んだのが一目瞭然である。帰りの沢もさらに水かさが増しており、現役の一人が「もう濡れるならいっそ」とばかりに裸足で渡河を試みていた。元気そのものである。
下山中、今回の訓練の反省を交えつつ、来年に向けた話をする。時期を早める案が浮上し、また、山岳部が一ノ倉沢で訓練をしているとの情報も共有された。現役は今後、より実践的かつ高難度な登山への挑戦を目指す意欲を見せており、沢登りやロープワークといった要素も訓練に取り入れていく必要が見えてくる。

来年こそ、フルサイズの雪上訓練としたいものである。せっかくやる気のある現役がいるこの代なので、ぜひとも要望をかなえたい。今年の新入生も有望と聞いているのでなおさらである。
このあとすぐ、理岳会の総会も予定されているので、今後の雪訓を考える上でぜひ他のOBの方々の知恵をお借りできればと思います。

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1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

雪上訓練、お疲れさまでした